フットサルのポジションごとの役割や必要なスキルを解説

これで完全攻略!フットサルポジションとその役割

フットサルポジションについて

フットサルのポジションとサッカーのポジションの違いについて話をする前に、まずはフットサルは5人がピッチに立って試合をするということ。そして、交代が自由だということ。これがサッカーとは大きく異なる点です。サッカーは11人で試合を行い、交代の人数にも制限があり、一度交代をしてしまうと、再度出場することができません。フットサルは一度ベンチに退いた後に再度出場することも可能です。

そして、守備的なポジション(ベッキ・フィクソ)や攻撃的なポジション(ピヴォ)などもありますが、フットサルはポジションに関係なく全員守備、そして全員攻撃です。ゴールの砦となるゴレイロは攻撃の起点になることも多々あり、時にはゴールを決めるシーンも多々あります。

それでは、フットサルのポジションごとの役割や必要なスキルを、サッカーのポジションと比較しながら解説していきます。

ゴレイロ・ゴールキーパー / GK goleiro

サッカーとフットサルの各ポジションで違いが一番大きいのがこのポジション、ゴレイロになります。ゴレイロというのはフットサル独特な名称で、サッカーでいうゴールキーパーのポジションです。フットサルのゴレイロの当店の商品一覧を見ても分かるように、ゴレイロならではのGKグッズなども多数あります。

フットサルのゴールキーパーの一番の役割はもちろん守備。ゴールマウスを死守することです。これはサッカーと同じです。そしてフットサルでは更に攻撃の起点となることが求められます。フットサルにはバックパスルールというものがあり、ゴレイロは足元でボールをキープできる時間が4秒しかありません。4秒以上ボールをキープしてしまうと、ファールを取られてしまうので、冷静かつスピーディーな判断が必要になります。

サッカーではあまり考えられませんが、コートを駆け上がり攻撃に参加することもあります。ボールに触れる回数も多く、セービングの技術だけでなく、的確な判断力やトラップ技術、パスの精度、シュート力なども求められます。

そして、フットサル特有の攻撃方法にパワープレーというものがあります。ゴレイロのポジションがフィールドプレーヤーの選手と入れ替わり、5人全員で攻撃をする諸刃の剣となるような攻撃です。相手にボールを取られてしまったら、がら空きのゴールに蹴り込まれてしまうリスクがあるのですが、試合残り時間が少なく、どうしても得点を取らなくてはいけないシーンなどで見られる戦術です。

ボアスコンプラスのスタッフの元チームメイトで、フットサル日本代表で活躍をしていた小曽戸允哉選手は、日本代表ではパワープレーのキーパー役としても活躍をしていました。試合時間がわずかで、負けている状態の時に、ユニフォームのシャツのみをキーパー用のシャツに着替えて、ゴールキーパーとして出場をしながら攻撃参加をするシーンは、日本代表の試合を観戦している方々にはおなじみの姿だと思います。

ボアスコンプラスのスタッフでは、ゴレイロのポジションで活躍をしていた選手はいません!森田は小学生の時にサッカーのキーパーをやっていたこともありましたが、フットサルのゴレイロというポジションは極めて特殊で、簡単にはできないポジションということなんです。

フィクソ・ベッキ . FIXO BEQUE

守備の要となりながらも、攻撃の起点となるポジションがフィクソ。FIXOと書きます。同時にBEQUE(ベッキ)と呼ばれることもあります。守備の中心のポジションとして、フィールドプレーヤーの選手の守備の指揮を取り、ゴレイロの前の守備の砦とります。サッカーのポジションでいうと、センターバックのポジションでもあり、攻撃時にはボランチのようなポジションになります。得点を決めるシーンももちろん多くあり、守備だけのポジションというわけではありません。

また、攻撃の時にはゲームをコントロールする攻撃の要となります。前述したように、サッカーのポジションでいうとボランチ。サッカー日本代表では、長谷部誠選手や遠藤保仁選手のように、後方から前線へパスをへらったり、パスを駆使しながらゲームを組み立てる役目になります。フィクソの選手がボールをしっかりとコントロールして、ゲームをコントロールできると、試合のペースも握りやすくなり、ゲームが落ち着きます。

アラ / ALA

ALA(アラ)と呼ばれるポジションです。コートを縦横無尽に走り回り、攻撃でも守備でも中心になるポジションです。サッカーのポジションでいうとサイドハーフのようなポジションです。サイドでドリブルを仕掛け、そしてフィクソと試合を作る。ピヴォに攻撃的なボールを配給して、攻撃にリズムを加える役割をします。

守備の時にももちろん、フィクソ・ピヴォとも連携をとりながら守備を行い、相手のアラとボールを奪い合い、優位なポジションの取り合いや駆け引きを繰り返します。サイドラインを突破して逆サイドにシュートパスを供給。逆アラがファーへ詰めてゴールというのもよくあるシーンです。

ボアスコンプラスのスタッフでは、加藤小原がアラのポジションです。2人ともレフティーのアラ。ディフェンスをしながらというよりは、攻撃中心のアラという感じでした。

ピヴォ / Pivo

攻撃の中心となり相手陣内で体を張ってボールをキープし、常にゴールを狙う攻撃的なポジションです。相手のフィクソと対峙することが多く、背中に相手を背負って、味方から送り込まれてくる縦パスをキープするくさびの役目を行います。これはサッカーのセンターフォワードとも同じような役目です。ピヴォならではというわけではないのですが、ピヴォのポジションはチームメイトから送られてくるボールをソールトラップ。足裏でしっかりとボールをコントロールして、体、おしり、背中、腕など体全体を使い、相手に体を預けながら姿勢を保ち、走り込んで来る味方にボールを足裏で落としてシュートチャンスを作り出します。相手陣地でプレーをすることが多く、ピヴォがしっかりとボールをキープできればチャンスとなりますが、相手ディフェンダーにとってはやはりピヴォにボールをキープされて、シュートをされてしまうのが一番怖いので、ピヴォの選手へのマークはやはり一番厳しくなります。ゴール前のポジションではマークが1人だけではなく、複数人に囲まれることもあります。

そして、攻撃だけでなく、フットサルは全員攻撃・全員守備のスポーツですので、ピヴォのポジションはファーストディフェンダーとして守備の先頭に立つポジションになります。サッカーのフォワードだと、あまり守備は求められないことも稀にあるかもしれませんが、フットサルの試合で1人でも守備を休んでしまうと、圧倒的な不利な状況になります。ピヴォのポジションがしっかりとコースを限定しながらファーストディフェンダーとして機能をすると、後ろのポジションにいるアラ・フィクソ・ゴレイロの守備も楽になります。

ボアスコンプラスのスタッフでは、森田がピヴォのポジションとして長年プレーをしていました。相手ディフェンダーに負けないように、筋肉トレーニングばっかりをして、フットサルの練習をし忘れてた・・・そうです。